これは、リラクゼーション系のメンズエステに勤めた時に、私が体験した話です。
リラクゼーションサロンには、さまざまなタイプのお客様が来られます。
その中で印象に残ったのが、「明らかに遅刻しているのに、謝れない男性」でした。
ほんの小さなことに見えて、実はそこには人間の深い心理構造が隠れていると思います。
ちなみに、この出勤した日の私の勤務時間は、12時~21時までです。21時までと言う事は、20時が最終受付で、ラストは、60分コースのみ。21時にお客様はお帰り頂きます。この時、お店では、キャンペーンで10分延長サービスを行っていました。なので、19時50分が最終受付になります。
「最悪の日だ」と言い訳から始まった接客
受付から「19時から120分大丈夫か問い合わせです」と連絡を受け、少し考えましたが、10分サービスがつくから、10分帰りが遅くなるだけだからと、予約を受けることにしました。
私はその時間に合わせて準備を整え、部屋を整え、待機していました。
ところが、10分経ってもお客様は来ません。
受付に「まだ来られていません」と伝えると、「もうそろそろかと」との返事。
さらに10分経っても来ない。ようやく受付から「まだ来てないですか?」と連絡が入り、やっとその頃に来店されました。(20分遅れて来店)
来店早々、その男性は開口一番こう言いました。
「今日は最悪の日だよ。駐車場は一杯だし、雨には降られるし…。」
正直、その時点で私はイラッとしていました。
なぜなら、この予約は私の退勤時間を過ぎるのをわかってての問い合わせで、受付から「お願いできませんか?」と言われ、少し迷いながらも受けたからです。
「せっかく予約が入ったのだから…」という欲もあり、疲れていたけど帰るのを我慢して残ったのです。
それなのに、遅刻の謝罪は一言もなし。
「最悪の日」と言い訳を並べるその態度に、私は冷静を装いながらも内心では「いや、最悪なのはこっち」と思っていました。

駐車場が満車の時点で受付に、事情を話し少し遅れることを連絡すべきです。これは、メンズエステに限らず、美容院、マッサージ店など予約必要なところは「遅れる場合は連絡ください」と事前に知らせています。また、「遅れてごめんなさいね」の一言があるだけでも待たされた側も多少は気持ちが違います。
施術が始まっても続く文句のオンパレード
施術を始めると、今度は「痛い」「スピードが早い」「爪が当たる」と立て続けに文句。
私は、自分がやや早めのリズムで施術するタイプだと自覚しているので、意識してゆっくり行っていました。
しかも、爪は短く整えているしネイルアートもしていませんので、「爪が当たる」と言われてもピンと来ません。
「この人、ただ不満を言いたいだけなのかも」と思いながら、冷静にかつ淡々と対応しました。
話しかけても文句、話さなくても文句
しばらく当たり障りのない会話をしていましたが、途中で話が尽きたのと、返答がなくなったので私は口をつぐみオイルマッサージに集中していました。
すると彼がこう言いました。
「何も話さない人なんて珍しいね。」
私は心の中で、「いや、話しかけてもあなたは、返答がなくなったじゃん」と思いました。
仕方ないから、「趣味とか、今ハマっていることは?」と尋ねれば、
「特にない」と返ってきました。
普通、自分は特にないけど、あなたの趣味は?となれば、その間別のテーマ考えたりできるけど、会話のキャッチボールにすらならないのに、
……結局、どうしてほしいのか?
私の経験上、
「会話が続かない」というのは、話すことが浮かばない・話したくない、施術に集中したい、眠り始めているか寝ているのいずれかと言う事がおおいです。

私もイラっとしていたのでw返答の仕方が良くないのもわかっていますし、気分良く帰っていただくのが一番よいことです。この時は、謝罪がなかったこと、重箱の隅をつつくようムッとさせられる会話のやりとりを最初にされ、どうしても私の中で割り切れなくご機嫌伺なんてしたくないし、過剰にご機嫌取りする必要もないという思いでした。
「謝れない男」たちに共通する“見えないプライド”
この男性を見ていて感じたのは、謝れない人ほど無意味にプライドが高いということです。
明らかに遅れているのに、「連絡を入れない」、「ごめんなさい」の一言が言えない。
代わりに、「今日は最悪の日だった」と言い訳を並べる。
つまり、自分の非を認めたくないのです。
彼らにとって、「謝る=負け」なのかもしれません。
だからこそ、謝らずに「状況のせい」「他人のせい」にして、プライドを守ろうとします。
でも、人からの信頼や好感を失っていることに気付いていません。
特に50代にもなって、社会人経験も人生経験もそれなりに積んできたはずなのに、
「素直に謝る」という人としての基本ができないのは、どうやって社会生活を送ってきていたのか謎です。
まさかの「厚かましさ」
そして、施術が終盤に差しかかった時。
その男性は信じられない言葉を口にしました。
「性的なサービスってないの?本番ないの?」
一瞬、耳を疑いました。
ここは健全なリラクゼーションサロンであり、風俗店ではありません。
それに、仮に風俗店であっても、本番はNGです。
私は淡々と「そういったサービスは一切ありません。このまま、オイルマッサージ続けるか、終わりにして、お帰り頂くかお選びください」と伝えたところ、とりあえずオイルマッサージを受けると言うので、そのまま施術しました。
正直なところ、「見た目も、ふるまいも普通以下なのに、どこからその自信?言葉が出てくるのか?」と呆れました。
おそらくこのタイプの男性は、「自分は女性に好かれている」、「自分はイケている」とでも勘違いしているのでしょう。
それもまた、「謝れない」人たちのようなタイプに共通する特徴な気がします。
謝らない・求める・責める…その根底にあるのは「不安」
心理学的に見ると、「謝れない」「相手を責める」「性的支配をちらつかせる」といった行動の根底には、共通して不安があります。
- 自分が軽く扱われるのが怖い
- コントロールできない状況に耐えられない
- 他人に主導権を握られると不安
そのため、「自分は悪くない」「自分が上だ」と示すことで、
無意識に“安心”を得ようとします。
このような人は、他者との関係で常に力関係を意識しています。
対等に関わるという発想がなく、
「支配するか、支配されるか」という極端な構図の中でしか人と関われないのです。
この出来事を通して、改めて思いました。
謝れない人は、仕事でも恋愛でも友人でも、普通の人間関係が構築できないと。
自分の非を認められないから、いつもトラブルの原因は「相手」。
周囲から見れば、「自分を客観視できない人」です。
「謝る」って、「ごめんなさい」のたった一言です。明らかに、自分が悪いのであれば謝るのは子供でもやっていることです。
でも、その一言が言える人かどうかで、人間関係を続けるかどうかの指標になります。
まとめ
謝れない人、言い訳ばかりの人、他人に要求しかしない人——。
それらはすべて、心の成長が止まっているサインです。
謝ることは、決して「負け」ではありません。
むしろ、「自分の非を受け止められる強さ」の表れです。
謝ることもまた、勇気の一つ。
それができる人ほど、周囲との関係もスムーズで、信頼を得やすいのです。
社会的地位や収入、見た目ではなく、
「自分の非を認め、他人を尊重できること」こそが、
本当の“大人の魅力”ではないでしょうか。
50代にもなって、素直に謝れない・感謝できない人は、「魅力がない」と感じます。
若い頃は多少の強がりやプライドも“勢い”で通用します。
でも、年齢を重ねた今こそ、必要なのは「素直さ」と「思いやり」も必要かと思います。
もしこの記事を読んでいる方の中に、
「謝るのが苦手」だと思う方がいたら、
一度、“謝る勇気”を持ってみてください。
「ごめんね」「ありがとう」
たったその一言で、
人間関係も、人生も、思っている以上に変わります。
💬あなたなら、どう思いますか?
もし、あなたの身近な人が同じように謝れない人だったら、
どう接しますか?
あるいは、あなたの子どもが同じような人間にならないために、
何を伝えたいと思いますか?


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