知らない人にオートロックを「開けて」と言われた朝。あなたなら開ける?

暮らし

朝のインターフォンから始まった違和感


朝、出掛ける準備をしていた時のことです。
突然、インターフォンが鳴り、モニターを確認すると見覚えのない男性が映っていました。
私はネット注文などしていなかったので、「宅配ではないな」と思い、居留守を使いました。

その時は特に深く考えず、ただ「知らない人だし怖いな」という程度の反応でした。
どうしても、連絡が欲しい人はポストにメモを入れておくだろうと無視しました。ですが、その後に起こった出来事が、心の中に小さな“モヤッ”と残しました。


知らない男性からの「開けてください」に戸惑う朝

支度を済ませて、マンションの外に出ようとしたとき、ちょうど上の階から階段でお婆さんとお孫さんが降りてきて、軽く会釈を交わしました。
その二人が先にエントランスを出て次に私が外に出て駐車場に向かいました。

すると、トラックから男性が降りてきました。

男性が近づいてきて、
「ここに住んでいますか?鍵を忘れてしまったのでオートロックを開けてほしい」と言ってきたのです。

見た目は、30代前半ぐらいで着ている服もきれいな服を着て、爽やか青年という感じです。日本語を話してはいますが、片言の日本語を話す中国人って言う感じです。

たしかに、先月隣に誰か引っ越してきたのは知っていました。エアコン工事をしていたので・・・
でも、私はその人の顔を見たことがなく、本当に住人なのか確証がありません。

一瞬、「開けてあげた方がいいのでは?」という思いと、
「でも、もし違う人だったら…」という不安が同時に頭をよぎりました。


頭をよぎった「最近のニュース」

その時、真っ先に頭をよぎったのはニュースで見た事件。
特に、最近報道された「中国人男性によるエレベーター内での殺人事件」の記憶がよみがえりました。
もちろん、同じ国籍だからといって危険だというわけではありません。
けれど、見たことのない知らない男性を建物内に入れるという行為に、怖さがあったのは正直なところです。

オートロック付きのマンションに住む意味は、「不必要に不審者を入れない」ため。
もし入れてしまったことで、何かあったら、私だけでなく他の住人にも迷惑がかかります。

助けたい気持ちはあっても、身の安全が脅かされる可能性がゼロではないし、窃盗のための侵入の可能性もあります。
「ここは開けない方がいい」と瞬時に判断し、私はこう答えました。

「管理会社に電話してみてください。」

男性は少し困ったような顔をしていましたが、私はそのままその場を離れました。

車を運転しながら、ずっと考えていました。

“困っている人を助けなかった”という罪悪感と、“もし危ない人だったらどうするの”という恐怖。
この二つの感情が、心の中でせめぎ合っていたのです。


正しい対応でも残る“モヤッと”

その後どうなったのかは分かりません。
ただ、駐車場に止まっていたトラックには、トラックの荷台には段ボールに包まれた板のような荷物があり、本人なのか業者なのかという感じでもありました。(トラックには、声をかけてきた人以外に運転している人がいました)
翌日、ゴミ置き場にその段ボールが捨てられていたので、おそらく部屋には入れたのでしょう。

「もしかしたら、本当に困っていたのかもしれない」
「助けてあげてもよかったのかな」

そんな思いがふと浮かびました。

その日のうちに管理会社に電話をして、対応として間違っていなかったかを確認すると、
「その対応で大丈夫です。もし怪しすぎる場合は、即警察に通報してください。管理会社も何かあると警察に通報しているので」

と言われ、少しホッとしました。
それでもどこか、胸の中にはモヤッとした気持ちが残っていました。


もし男性だったら、どうしただろう?

私自身、全く知らない土地で知人も居ない場所で、スマホもない時代、道に迷ってお店にたどり着かなくて聞いたこと、自転車屋さん風(昔は自転車屋さんだったかな)のお家にピンポンして、おじいちゃんにパンクを直してもらったこともあります。(お金はお支払いしています)。チェーンが外れた時には、人も車も通らないところで、たまたま植木を切っていたおじさんにダメもとで声かけて、道具あるから直せると言ってくれ、チェーンはめてもらったりしたこともあります。

どうしようもない時、見ず知らずの人の親切に助けられ、ホント有り難かったので、今回も、「困っている人を助けてあげたい」という気持ちはありました。

でも同時に、「何かあってからでは遅い」という現実的な考えも頭に浮かびました。
たとえ善意でも、結果的に自分や他人が危険にさらされる可能性があるのなら、
“親切より安全を優先する”のは間違っていないのかもしれません。

もしこの状況が男性だったら──
「困ってるなら開けてやれよ」と思う人もいるかもしれません。
しかし、集合住宅での女性一人暮らしの立場からすると、簡単にそうは言えないのが現実です。

※子供を持つ男性だと、また考え方は違うかもしれません。

防犯ブザーや監視カメラがある時代でも、女性が“危険を察知する本能?勘?”は消えません。
社会的にも、ニュースやSNSで「助けた結果、被害に遭った」という事例を見るたびに、
“知らない人を信じることの怖さ”が染みついていくのです。

一方で、「困っている人を助けたい」という思いも確かに存在します。
だからこそ、今回のような出来事は“優しさと危機管理の狭間”で迷う人が多いのではないでしょうか。

ナルナル3
ナルナル3

私自身、実家にアパートの鍵を忘れて入れなかった過去があり他人事ではないと。私の場合、管理会社の営業時間が過ぎていたのもあり、鍵屋さんに電話かけたら、出張費合わせて5万くらいかかると言われ、高すぎて、終電に間に合う時間だったので1時間半かけて実家に取りに帰ったことがありました。


優しさを失わずに、防犯も守るには?

現代では、親切にしたくても“疑うこと”も防犯対策になっています。
悲しいことですが、私が子供の頃の30~40年前に比べると田舎でも治安がわるくなっているので、それが現実なのかもしれません。

同時に、「助けてあげたい」という人間としての良心を失いたくないという思いもあります。
この二つのバランスをどうとるかは、社会全体の課題なのかもしれません。

では、もし同じような場面に出くわしたら、どう行動すべきでしょうか。

・まず「直接開けない」こと。
・代わりに「管理会社・警備会社・管理人に連絡してあげる」。
・状況によっては「その方に管理会社の連絡先を伝える方法を提案する」。

つまり、「助ける=物理的に行動する」ではなく、
「助ける=安全な方法を提示する」という考え方です。

それが、これからの時代に求められる“新しい優しさ”の形かもしれません。

ナルナル3
ナルナル3

見た目が優しそう、悪そうに見えないというだけでは、今は判断しにくい時代かなと。そして、管理会社に今回のような出来事があった場合の利用規約を確認しておくと良いかもしれませんね。


まとめ

今回のようなことは、オートロックのあるマンションに住んでいると誰にでも起こりうることだと思います。

私の対応は、管理会社いわく「適切な対応」だったそうです。
でも、心の中ではまだどこかに引っかかりがあります。

あの男性は本当に住人で困っていたのかもしれません。
でも、もし私が開けて何か起きていたら――と考えると、やはり怖い。

日常の中でふと訪れる「善意と危険の境界線」。
私たちはその線をどこに引くのか、常に試されているのかもしれません。

人を助けたい気持ちは尊いもの。
でも、自分の身を守ることはそれ以上に大切です。

マンション内ですれ違った時は、声を出さなくとも会釈ぐらいするようにしておくと、「何階の人だな」とか「あの車乗っている人」だなと言う認識され、些細な事ですが助けてもらえることもあるのかなと思ったりもする出来事でした。

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