―「優しさ」が搾取に変わるまで、何が起きているのか
はじめに
「なぜか、いつも同じタイプの人に傷つけられる」
「最初は普通だったのに、気づけば雑に扱われている」
「我慢しているうちに、相手がどんどん図々しくなる」
こうした経験を、何度も繰り返してきた人は少なくありません。
私自身も、何十年もの間、自己愛の強い人たちに関わることが多く、心身ともに消耗してきました。
この記事では、
自己愛の人に“狙われやすい人”に共通する特徴と、
なぜその関係性が固定化してしまうのか、
そして、抜け出すための考え方について整理します。
自己愛の人が「選ぶ側」であるという事実
まず大前提として知っておいてほしいのは、
自己愛の強い人は、無差別に人を攻撃しているわけではないということです。
彼ら彼女らは、本能的(動物の勘のような)に察知しています。
- 反論してこなさそうか
- 空気を読んでくれそうか
- 我慢してくれそうか
- 罪悪感を抱きやすそうか
つまり、「扱いやすそうな人」を選んで近寄ってきます。
優しさや思いやりがある人ほど、
そのレーダーに引っかかりやすいのです。

私は、中学生のころから自己愛の強い人に狙われて悩んできたので、30歳も過ぎてくると耐性も多少できてしまい、少々のことは聞き流してしまっていたところが、調子に乗らせてしまったんだなと思っています。
自己愛に狙われやすい人の特徴①
空気を読みすぎてしまう
場の空気を察し、先回りして動く。
誰かが困っていれば気づき、フォローに回る。
これは本来、とても高い能力です。
しかし、自己愛の人が相手だと、この能力は搾取ポイントになります。
- 言わなくてもやってくれる
- 不機嫌になれば察してくれる
- 自分の機嫌を優先してくれる
こうして、「配慮」が「当然」にすり替わっていきます。
特徴②
気づいたことを、全部自分で背負ってしまう
問題が起きそうな空気を感じると、
- 自分が我慢すれば丸く収まる
- 自分がやった方が早い
- 波風を立てたくない
と、無意識に引き受けてしまう。
その結果、
責任・負担・調整役だけが積み重なり、評価も利益も相手のものになる。
自己愛の人は、「やってくれる人」がいる限り、決して自分から変わりません。
特徴③
嫌でも我慢すればうまくいく、と思っている
過去の経験から、
- 我慢=大人
- 反論=悪
- 争わない=正しい
と刷り込まれている人ほど、狙われやすくなります。
しかし、自己愛の人にとって
**我慢は“優しさ”ではなく“了承”**です。
「嫌だけど何も言わない」は、
「OKを出した」と解釈されてしまいます。
特徴④
やってもらって当然の人と真逆の価値観
自己愛の人は、
- やってもらって当然
- 空気を読んでもらって当然
- 美味しいところは自分のもの
という感覚を持っています。
一方、狙われやすい人は、
- 迷惑をかけたくない
- 対等でいたい
- 感謝や配慮はお互い様
という真逆の価値観。
この価値観の非対称性が、
一方的な関係を生み出します。
特徴⑤
同じことを返すと「傷ついた」と大騒ぎされる
自己愛の人は、平気で人格を否定するような発言をします。
しかし、同じ内容をそのまま返すと――
- 「そんなつもりじゃなかった」
- 「ひどいことを言われた」
- 「傷ついた」
と、被害者ポジションに一瞬で切り替わります。
実際には、こちらが言い返したのは
相手が言ってきた内容の1割程度でも、
10倍に誇張して騒がれることも珍しくありません。
これは、自己愛の人が
自分は攻撃していいが、攻撃される耐性は極端に低い
という構造を持っているためです。
なぜ「はっきり言う」と近寄ってこなくなるのか
自己愛の人は、
「反撃してくる人」「境界線を引く人」を非常に嫌います。
- できないことはできない
- 嫌なことは嫌
- それはあなたの問題
こうした言葉を、淡々と伝える人には執着しません。
なぜなら、
自尊心が傷つくリスクが高いからです。
あえて「空気を読まない」という選択
自己愛の人がいる場では、
あえて空気を読まない、というのも一つの防衛策です。
- 先回りしない
- 察しない
- 自分の役割以上のことをしない
冷たくなる必要はありません。
「普通の対応」を意識するだけで十分です。
自己愛の人は、
「特別扱いしてくれない相手」には、自然と興味を失います。

特に仕事の場合、必要以上に気づいて仕事してしまうと自分の仕事量が増えてしまいます。見て見ぬふりをする努力も必要。お願いされたとしても、自分の仕事まだ終わっていないから、手伝えないと言う事を伝える。一回許すと調子に乗ってくるので、最初が肝心と私は思っています。
おわりに
自己愛の人に狙われやすいのは、
あなたが弱いからでも、悪いからでもありません。
それは、
気づける力があり、我慢ができ、関係を壊さない努力ができる人だからです。
ただし、その優しさは
使う相手を間違えると、人生を削られます。
これからは、
- 我慢しない
- 先回りしない
- 嫌なものは嫌と言う
- 空気を読まない勇気を持つ
それが、
自己愛の人から距離を取る、最も確実な方法です。

一般的に良しとされる共感力、協調性の高さは、自己愛の強い人相手には、標的にされやすい力なので相手によって、対応を変え自分を守る必要があります。

