店員には優しいのに、私にだけ怒鳴る人の正体

店員とは親しく感じの良い客として話すのに、普通に店内で話しかけた私には「うるさい」「黙れ」「しゃべるな」と怒鳴ってくる。

「店員に攻撃的」という例がよく挙げられますが、私のケースのように「他人(外の世界)には異常にフレンドリーで『いい人』を演じ、身内(あなた)にだけ牙を剥く」というのは、モラハラ加害者の非常に強力な特徴です。

それは非常に典型的な、そして非常に苦しいパターンのモラハラで、その振る舞いもまたモラハラの明確なサインの一つです。

なぜ彼らがそのような矛盾した行動をとるのか、その心理的な裏側を整理していきます。


1. 「外ヅラ」の徹底した管理(演技性)

モラハラ加害者は、周囲から「素晴らしい人」「気さくな人」と思われたいという欲求が人一倍強いです。

  • 店員に話しかける心理: 「自分はコミュニケーション能力が高い」「誰にでも好かれる余裕のある人間だ」というセルフイメージを周囲に植え付けようとしています。
  • 周囲を味方につける: 万が一、あなたが後で誰かに相談しても「あんなに明るくていい人がそんなこと言うはずないよ」と思わせるための、無意識の根回しでもあります。

2. 「所有物」への支配欲

店員は彼にとって「観客」ですが、パートナーであるあなたは「自分の支配下にあるもの」という認識です。

  • なぜあなたを黙らせるのか: 店内であなたが自由に話すことは、彼にとって「自分のコントロールできない行動」であり、不快なのです。
  • 恥の投影: 「(自分以外の人間がしゃべることで)自分が恥をかかされた」と勝手に被害妄想を抱き、怒鳴ることであなたを屈服させ、自分の支配力を誇示しようとします。

3. ダブルスタンダードの苦しさ

「自分は店員と楽しくしゃべるのに、あなたには一言もしゃべるな」というのは、全く筋の通らないダブルスタンダードです。

彼は「自分には許されるが、お前には許されない」という不条理なルールを押し付けることで、あなたから自信と平穏を奪い、自分に従順にさせようとしています。


違和感の正体

「店員さんに優しく接している姿」を見て、最初は「社交的で優しい人だな」と思ったかもしれません。しかし、その優しさがあなたに向けられないどころか、あなたを攻撃する材料にされているのであれば、それは健全な関係ではありません。

「外では聖人、家では暴君」

これはモラハラの最も厄介な形態の一つです。周囲に理解されにくいため、被害者は「私が気にしすぎなのかな?」と自分を責めてしまいがちですが、あなたは全く悪くありません。


このように「外での顔」と「あなたへの顔」のギャップが激しい場合、精神的な消耗も激しくなります。

こうした理不尽な怒鳴り声を浴びせられた時、「どのように心のシャッターを下ろして自分を守るか」という具体的な防衛策

理不尽に怒鳴られる経験は、心がナイフで刺されるような痛みをもたらします。特に「自分はいい顔をしているのに、あなたには黙れと言う」という矛盾した攻撃は、あなたの混乱を誘い、思考をフリーズさせてしまいます。

相手を変えることは難しいですが、あなたの心を守るための「心の防衛術」をいくつかお伝えします。


1. 「心のシャッター」を物理的にイメージする

相手が怒鳴り始めたら、心の中で分厚い扉や、防音ガラスのシャッターをガシャーン!と下ろすイメージをしてください。

  • ポイント: 相手の言葉を「意味のあるメッセージ」として受け取らないことです。「あ、また怪獣が吠えているな」「録音済みのカセットテープが再生されているな」と、ただの「音」として処理します。
  • 物理的な回避: 可能であれば「お手洗いに行ってくるね」と、その場を物理的に離れるのが最も有効です。

2. 「それはあなたの感想ですよね」と心で唱える

モラハラ加害者の「うるさい」「黙れ」という言葉は、客観的な事実ではなく、単なる相手の勝手な感情の垂れ流しです。

  • 相手の言葉を自分の価値(私はうるさい人間なんだ、等)と結びつけないでください。
  • 心の中で「それはあなたの意見で、私はそうは思いません」と唱えるだけで、言葉の毒が浸透するのを防げます。

3. 「観察者」の視点を持つ

感情的に飲み込まれそうになったら、あえて冷静な分析官になったつもりで相手を観察します。

  • 「今、興奮しているから、顔が赤くなっているな」
  • 「店員さんの前ではあんなに笑顔だったのに、切り替えのスイッチが早いな。プロの演技だな」
  • このように「一歩引いて観察する」ことで、脳のパニックを抑え、冷静さを取り戻せます。

4. 反論せず、同意せず、「柳に風」で流す

怒鳴られている最中に反論すると、火に油を注ぐことになります。かといって、心から謝ってしまうと「自分が悪い」という図式が定着してしまいます。

  • 「そう感じたんだね」「わかったよ」といった、相手の感情だけを認める(同意はしない)短い言葉で切り上げ、それ以上の議論を拒否します。
  • 嵐が過ぎ去るのを待つ柳のように、受け流すことに徹します。

最も大切なこと:自分の感覚を信じ抜く

彼が外で見せる「いい人の顔」に騙されないでください。「私に対して怒鳴る、支配しようとする」という姿こそが、あなたにとっての真実です。

周囲が「あの人はいい人だよ」と言ったとしても、あなたの心が「怖い、苦しい」と叫んでいるなら、その感覚が100%正しいのです。

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