はじめに
以前、仕事で「明らかに自分に非があるのに、最後まで謝らなかった人」と接したことがあります。
遅刻をしてきたにもかかわらず、謝罪ではなく言い訳から始まり、その後も不満や要求ばかりが続きました。
その出来事を通して感じたのは、「謝れない人」には共通した心理があるのではないかということです。
今回は、その体験をもとに「なぜ謝れないのか」「なぜ言い訳をしてしまうのか」を改めて心理面から考えてみたいと思います。
謝れない人は「自分を守ること」を最優先にしている
普通であれば、明らかに自分に非があると分かった時、
「すみません、遅れました。」
この一言で終わる話です。
ところが謝れない人は、その一言がなかなか言えません。
代わりに、
- 駐車場がいっぱいだった
- 雨が降った
- 道が混んでいた
- 運が悪かった
など、自分以外に原因を求めます。
もちろん、本当に予想外の出来事が重なることはあります。
しかし、それでも相手を待たせた事実は変わりません。
謝れない人は、「相手に迷惑をかけた」という事実よりも、「自分が悪い人間と思われたくない」という気持ちが強く働いているように感じます。
「謝る=負け」という思い込み
謝ることを極端に嫌がる人は、
「謝ったら負け」
「自分の立場が弱くなる」
という考え方を持っている場合があります。
これは子どもの頃の家庭環境や育った環境が影響していることもあると言われています。
失敗を厳しく責められる環境では、
「悪いと認めたらもっと責められる」
という考え方が身につき、大人になっても素直に謝れなくなることがあります。
一方で、謝れる人は
「失敗は誰にでもある」
「迷惑をかけたら謝ればいい」
と考えています。
同じ出来事でも、受け止め方が大きく違うのです。
今回の男性から感じたのは「プライドの高さ」
謝れない人にはさまざまな心理があります。
傷つくことを恐れて謝れない人もいれば、自分の立場を守ろうとして言い訳をする人もいます。
ただ、今回私が接した男性については、相手を下に見ている意識や、優位に立ちたい気持ちが強かったように感じました。
遅刻しても謝らず、施術中は不満ばかりを口にし、最後にはサービスの範囲を超えた要求までしてきました。
私には、その態度が「自分のほうが立場が上だ」と考えているように映りました。
店員やサービスを提供する側を、自分より下の立場だと思っているからこそ、謝る必要を感じなかったのではないか。そんな印象を受けたのです。
もちろん、本人の本当の気持ちは分かりません。しかし、一連の言動を振り返ると、私には「素直に謝れない」というよりも、「謝るつもりがない」という態度に見えました
言い訳が多い人は、信頼を少しずつ失っていく
人は失敗そのものよりも、その後の対応を見ています。
たとえ遅刻をしても、
「申し訳ありませんでした。」
この一言があれば、多くの人は受け入れます。
しかし、
「今日は最悪だった」
「仕方なかった」
と言い訳だけが続くと、
「この人は責任を取らない人なんだな」
という印象になってしまいます。
信頼は、大きな出来事で失われるだけではありません。
こうした小さな積み重ねによって少しずつ失われていくものです。
相手への要求が多い人ほど、自分を振り返らないこともある
私が経験したケースでは、遅刻だけでなく、その後も施術への不満や会話への不満など、さまざまな要求が続きました。
もちろん、お客様が施術について率直な感想を伝えること自体は悪いことではありません。
ただ、どんな対応をしても不満ばかりが続く場合は、「相手に求めること」と「自分を振り返ること」のバランスが崩れている可能性があります。
さらに、最後にはサービスの趣旨を超えた不適切な要求までありました。
このような場面では、相手に合わせ続けるのではなく、ルールや線引きを守ることも接客では大切だと改めて感じました。
謝れる人は、人間関係を長く築ける
謝ることは、自分が劣っていることを認める行為ではありません。
むしろ、
「相手を大切に思っています」
「迷惑をかけたことを理解しています」
という意思表示です。
だからこそ、
迷惑をかけたことに対しては、「ごめんなさい」
してくれたことに対しては、「ありがとう」
などの一言が自然に言える人は、人との信頼関係を築きやすくなります。
年齢を重ねるほど、この素直さは大きな魅力になります。
まとめ
今回の出来事を通して感じたのは、謝れない人には「自分を守りたい」という心理が強く働いていることでした。
もちろん、一度の出来事だけで相手の性格を決めつけることはできません。しかし、謝罪より先に言い訳が続く、相手への要求ばかりが増えるといった言動が重なると、周囲との信頼関係に影響を与えることは少なくありません。
誰でも失敗はします。
大切なのは、失敗しないことではなく、その後どう向き合うかです。
たった一言の「すみません」が言える人は、それだけで人から信頼されます。
逆に、その一言を避け続ける人は、自分では気付かないうちに人との距離を広げてしまうのかもしれません。
