
この出来事は2026年6月ごろに体験した話です。
職場で見かけた親子のやり取り
仕事をしていると、いろいろな人間関係を目にします。
同期同士のやり取り、上司と部下の関係、お客様との会話など、職場にはさまざまな空気があります。
その中でも、今回少し考えさせられたのは、社長とその子供との会話でした。
これは、私が派遣先で実際に見た出来事です。
以前、社長から子供の話を聞いたことがありました。
その子は20代前半ですが、子どもの頃から友達の輪に入るのが苦手で、新しい環境になると強いストレスを感じてしまうそうです。
学校も行ける日と行けない日があり、精神的な病気があるという話もされていました。
そのため、今は会社の手伝いを時々しているようで、私たちが出勤する前の時間帯に見かけることがあります。
何度も手伝っているので、仕事の流れはある程度分かっているようでした。
昨日は出荷が立て込んでいたこともあり、社長がその子に仕事をお願いしていました。
その子は作業を進めていましたが、途中で梱包資材の場所が分からなくなったようで、周囲をキョロキョロ探していました。
すると社長が、
「お前の目の前にあるよ。」
「そこ、そこ。」
というように声を掛けていました。
怒鳴っているわけでもなく、機嫌が悪い様子でもありません。
ごく自然な口調でした。
「お前」という呼びこの出来事は方に感じた違和感
ただ、私の耳には「お前」という呼び方が強く残りました。
もちろん、家庭によって呼び方はさまざまです。
「○○ちゃん」と呼ぶ家庭もあれば、呼び捨ての家庭もあります。
親子の関係性はそれぞれ違うので、家庭の中で「お前」と呼び合うこと自体を否定するつもりはありません。
ただ、その場は家ではありませんでした。
会社です。
しかも、従業員がいる職場です。
私は、その状況での「お前」という言葉に少し違和感を覚えました。
私自身、親から呼び捨てにされることはあります。
でも、「お前」と呼ばれた記憶はありません。
だから余計に引っ掛かったのかもしれません。
一方で、子供本人は特に気にしている様子はありませんでした。
いつもそう呼ばれているのであれば、それが当たり前なのでしょう。
親からすれば、普段通りの会話なのだと思いますし、子供もそれが普通だと感じている可能性があります。
さらに、その子にとっては母親が一番安心できる存在なのかもしれません。
精神的な病気があると聞いているので、他人との関わりよりも、母親との関係のほうが安心感が強いのでしょう。
だから「お前」と呼ばれても傷つくどころか、いつもの会話として受け止めている可能性もあります。
ただ、それを見ている第三者は違います。
私は事情を少し知っていたから、「この家庭では普通なのかな」と考えることができました。
でも、何も知らない人がその場面だけを見たらどうでしょうか。
「社長、自分の子供をお前って呼ぶんだ。」
そんな印象を持つ人もいると思います。
言葉は、相手だけではなく、周りで聞いている人にも影響を与えます。
特に会社という公の場では、その印象は少なからず残るものです。
もちろん、親子だから遠慮のない言葉遣いになることもあります。
家の中と会社の境界線が曖昧になることもあるでしょう。
しかし、会社には従業員もいます。
親子だけの空間ではありません。
だからこそ、家庭で使う言葉と職場で使う言葉を少し意識するだけでも、周囲が受ける印象は変わるのではないかと思いました。
今回の出来事を見て、「お前」と呼ぶことが良い・悪いという結論を出したいわけではありません。
家庭には家庭の価値観があります。
親子には親子にしか分からない関係があります。
だから、私が正しいとも思っていません。
ただ、私は職場という場所でその言葉を耳にして、「少し違和感があるな」と感じた。
それが率直な感想です。
最後に・・・
人は、自分にとって当たり前の言葉や行動でも、別の環境で見ると違って見えることがあります。
逆に、自分自身も知らないうちに、誰かに違和感を与えていることがあるのかもしれません。
最近は『お前』という呼び方自体、職場では威圧的な言葉として受け取られることもあります。親子だから普段通りなのかもしれませんが、会社という公の場で耳にすると、少し強い言葉に感じてしまいました。
今回の出来事は、言葉そのものではなく、「場所によって言葉の受け取られ方は変わる」ということを改めて考えるきっかけになりました。
皆さんは、親が子供を「お前」と呼ぶことについて、また、それを職場で聞いたとき、どのように感じますか。
